新聞配達人の時々日記: 新聞配達中で、一時 怖かった話  

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2013年12月7日土曜日

新聞配達中で、一時 怖かった話

ターゲットは、引き継いだ時からの購読者で、2階建て簡易アパートの2階の突き当りの部屋の一つ手前である。

2階で入れるのは、そのひと部屋だけなので、そこの投入口に新聞を入れて直ぐ、きびすを返して、20歩ほど歩いて、階段を降りることになる。配達始めて間がない頃、新聞を投入後、私が階段に着く前に、うしろで新聞を取る音がした。

投入する時には、投入口のカバーを新聞で押して入れるので、中の部屋に電気がついて居れば、明かりが洩れるが、部屋は何時も真っ暗である。

即ち、明かりの点いていない玄関に、新聞差し入れ後直ぐに抜き取る人がいると言う事である。頻度は数えた訳ではないが、月に数回はあった気がする。

配達の始めの個所であるので、時間は、3時15分から30分の間である。丑三つは、普通、午前2時から2時半である。ところが、「大辞泉」によると、一説では、午前3時から3時半ともいうから、まさにその時間である。

そのことに気付いてからは、その部屋に新聞を入れるとき、鉄の扉の反対側に人がいるような気がして、穏やかならぬ気分になっていた時があった。

たまに起きるその現象に慣れてから、じっくり考えてみた。そして、階段までの時間15秒もあれば、玄関の近くの部屋で目が覚めている人が、新聞の押し込まれる音を聞いて、小用に起きるついでに新聞を抜き取ることは、十分可能と思い至った。

それ以降、その部屋の扉の前で、構えることはなくなった。

(現在は、その現象は起きなくなっている。)

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