新聞配達人の時々日記: 焼きが回る。  

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2013年12月13日金曜日

焼きが回る。

近頃、この言葉を心の中でつぶやいたり、実際に口に出したりすることが多くなった気がする。

もちろん、私自身が、その言葉のターゲットになっている事も、同じくらいあるだろうと想像する。

数年前、ある人物の発言を例に挙げ、私がタイトルの言葉で、彼を表現したところ、その時の相手から、すぐに、彼について否定的なコメントが返って来た。即ち、「もともと切れた人ではない。」と。

彼と私の、人物評価の違いを、端的にあらわした場面であった。

ところで、「焼きが回る」を字面だけ見ると、なんだか「焼き」が悪いもののように感じられるので、例によってググって見た。今回は、「語源由来辞典」である。

<焼き入れの過程で、火が回り過ぎる。> 

従って、回って悪いのは「火」であり、「焼き」ではない。

「火が回る」では何のことか分からぬので、昔の人は途中を省略して、「焼きが回る」としたのであろう。

ヒトについては、歳をとって、以前の切れがなくなる事を、表題の様に表現するが、刃物については、再度「焼き入れ」をする筈はないので、ヒトのように、年を経て「焼きが回る」ことは起き得ない。

もちろん、鍛冶屋の失敗により、刃物制作の過程で、「火が回り過ぎる」ことはあっただろう。

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