新聞配達人の時々日記: 「藪入りや犬も見送るかすむまで (小林一茶)」  

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2014年12月30日火曜日

「藪入りや犬も見送るかすむまで (小林一茶)」

昨日も、長い間見聞きしなかった、珍しいコトバを、地方紙のコラムで眼にした。上の俳句の「藪入り」である。

突然、興味を覚えて、そばにいた40歳代の男性に聞いた所、そのコトバは「知らない」という。

彼は知識豊富な方なので、俄かに不安を覚えて、そのコラムを再度読み直すと、なんと、「藪入り」とは江戸時代の風習であるとあったので、仰天した。

私が、会社に勤め始めた昭和40年代では、このコトバは、年末年始の休み及び盆の休みを指す言葉として、「定番」であった記憶がある。

ググって見ると、完全に私の感違いであった。

「藪入り」とは、江戸時代、商家に働いていた奉公人に、年2回、1月16日と7月16日に、休みを与えていた習慣の事であり、サラリーマンが通常とれる年末年始とお盆の休みとは、根本的に異なる。

当時のマスコミは、「藪入り」とは本質的に異なる後者の休みを、勝手になぞらえて、その様に呼び習わし、私が、それを、そのまま鵜呑みにして記憶したものである。赤面の至りである。

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