数日前、押し入れの隅に、開封済みの生ピーナツ入り袋を見つけた。これは、電子レンジでキツネ色になるまで加熱して、ニンゲンが食べると同時に、イヌにも与えていたもの。散歩の途中で出会う、よそのイヌにもおすそわけをしていた。
去年3月老衰で死んだ、モモの老化が進み、ピーナッツに見向きもしなくなってから、レンジで炒ることもないまま、放置されていたもの。賞味期限は1年半前に切れていた。
我々が、生ピーナッツをレンジで炒って食べるようになったのはもう10年以上になるだろうか。ある時、試しに、モモに与えると喜んで食べたので、それ以来、トリの砂肝の燻製、イリコと並んで、散歩のときのおやつの定番となった。
それから数か月過ぎると、彼女がピーナツに食い気を見せなくなったのに気付いた。その時は、ピーナッツに飽きたのだろうと考えていた。
その後、気付いたのは、モモは、気温の高い夏場には、ピーナッツに全く関心を示さず、春、秋には、お愛想に数個食べるが、冬になると、一気に10個以上喜んで食べるという風に、季節によって、大きく嗜好が変わっていったことだ。
モモはアキタ犬と洋犬のミックスで、普通なら寒さには強いはずだが、アキタによく発症すると獣医が言う「免疫不全」を持っていたので、体毛が薄く、地肌が見えるほどで、寒さには抵抗力がない。
それで、本能が、気温の低い冬には、寒さに対抗する為、植物油を摂取するように、モモに命じていたものだろう。
自然の絶妙の摂理には、まったく感嘆するほかはない。
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