
5世代かけてメキシコから米国を経てカナダまでの片道3000㎞を往復するチョウのことである。
その初代から第4世代目までは、寿命が僅か1か月、夫々の世代が、北上途中で、交尾をし、次世代を残し、北上を続ける。この4世代で、バトンリレーの如く3000㎞を北上し、カナダに到着する。
最後の第5世代は、カナダからメキシコに、途中交尾することなく、3000㎞を一気に飛び帰る。この世代の寿命は前世代と大きく異なり、7-8か月という。
この同じ世代が、メキシコで越冬し、その次世代が翌年春、カナダへ北上を始めるというほぼ一年間のサイクルの開始となる。
その移動数は、数百万、或いは、数億頭とも言われ、日本では目にすることはなく、想像を絶する景観であろう。
サケは同一個体がいわばふるさとに戻ってくるわけである。4世代それぞれが、全く未知の場所への北上を続け、第5世代が同じく未知の地域への南進を行うオオカバマダラのパターンとは大きく異なる。
その行動をコントロールするのは、DNAであろうが、オオカバマダラについての謎は、より大きいと言えよう。
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